チームコネクション~開発者ブログ~

ユニオンボーダー・りくじょしの開発陣「チームコネクション」による開発者ブログです!ちょっとした情報をお届けします!

第22回「カード解説!【戦旗】シリーズについて」

どうもこんにちは。

イベントは走れる時に走れがモットーの、ライジング白石です。私はアクティブ系なのですから!

今回は続けてユニオン・デベロップメント…と言いたいところですがちょっと需要があるかもしれないカード解説を始めたいと思います。今回は現環境で需要の高い【戦旗】シリーズについて解説!これらのシリーズがどのようにして出来たのか、その意図とは…?ちょっとばかりマニアックな内容ではありますが紹介していきます。

 

 

プレイを支える設置カード、【戦旗】

 

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【戦旗】シリーズは、現在5ユニオン全てに存在している「設置」カードのカテゴリーです。チャージ増加の基本カードとしての役割を持っています。(勿論次リリースのユニオンにも出ますよ!)

これらは共通してプレイコストが0であり、「常:あなたのターン中、あなたの《ユニオン名》のスペルをプレイする際、設置ゾーンにあるこのカードをチャージにあるかのように使用してよい。この能力は、このカードが登場したターンに適用されない。」を持っています。

 

【戦旗】が導入されたワケ

【戦旗】を発案したのは、ライジング白石です。これを発案した理由は3つ、それぞれ紹介していきましょう。

 

☆チャージ問題の手助け

チャージ問題というのは、開発初期から常につきまとっていた存在です。

《花乙女の祝福》や《メタルナイト・エナジー》のような各ユニオンに導入されている通常スペルを増やすと、チャージが増えすぎて攻防共に「チャージがなくなりそうな」ゲームの緊張感がなくなってしまいます。だからといってチャージを増やすカードがないと「そのカードが引けないと強いカードが使えない」というジレンマがありました。そこで提案した【戦旗】シリーズは、即効性はなく相手ターンに使えないがチャージが1枚増えるような感覚を持つので、チャージのことを考えると安心して試合ができるのではないかと思います!

☆「設置」カードが欲しい

 せっかく「設置」というカードタイプがあるにも関わらず、当時は「設置」の概念を一切持たなかったユニオンも存在していました。

構築済みデッキを作るに際しても、「設置」の例示カードがないと一部のデッキに対しては説明が無駄になってしまうということもありました。【戦旗】のテキストはカード・タイプ中「設置」としての役割が非常に合致していたので「設置」を教えるカードとして確立しました。

☆サイクル(シリーズ)としての意識

カードゲームをされている方々にはお馴染みかもですが、色が異なるだけでテキストの根本は変わらなかったり命名規則が決まっているカード群のことを「サイクル(ないしシリーズ)」と呼びます。ゲームそのものには関係ありませんが、開発陣の引き出しとしてやプレイヤーのカードイメージとしての印象付けに役立つ要素と言えるでしょう。ユニオンボーダーにも数々の「サイクル」がありますが、【戦旗】はその代表の1枚なのです!

 

 

 

【戦旗】の過去の姿

そんな【戦旗】シリーズ、発案時は現在のとは異なる能力でした。それが以下のような能力です。

 

起「このカードを捨て場に置く」:このターンの間、あなたが次にプレイする《ユニオン名》のスペルをプレイするコストは1少なくなる。ただし、0より少なくならない。この能力は、このカードが登場したターンに発動できない。」

 

能力を読んで貰えるとわかりますが、カードの役割は全く同じです!この能力も、消費することでスペルをプレイする助けとなってくれます。異なる部分といえば、ひとまず消費してからコストを安くするということでしょうか。現在の姿に至るまで、どのようにして変化したのかをお教えします。

 

 

☆発案当時には、有色のプレイコストという概念がなかった

これが変更の直接的な要因です。当時、我々がテストプレイをするためのデバッグカードには有色・無色の区別はなく「所属ユニオンと同じ色(ユニオン)のカードを少なくとも1枚含んだプレイコストを支払う」という方向性であり暗黙の了解でした。そこで実際にリリースする時に問題となったのが、「どのプレイコストから軽減するのか?」という問題でした。勿論「有色のプレイコスト」ということですが、わざわざそのような記述をするのもいささか興醒めになる(「ただしコストは0より少なくならない」の文言を省略したかった)と思ったのでより直感的な説明として「チャージにあるかのように~」という文言になりました。

☆カードを使わず無駄になってしまうことがあった

これは副次的な要因。時に【戦旗】を捨ててバトルを行い、そこで干渉しようと考えることもあるでしょう。しかし、リリース前テキストでは前以て使用した後に結局何もプレイできずじまいになることが起こり得ました。このことはプレイングで生じるものだと気に掛けませんでしたが、あまり優しくないと思ったので、現テキストになった要因とも言えます!

 

 

 

使い方とは?

 そんな基本的な【戦旗】シリーズ、とはいっても正しく使えているか分からない!という方もいらっしゃるかと思います。せっかくですから、このライジング白石が説明していきますね!

 

☆【戦旗】を捨て場に置くタイミング

カードをプレイする時に、具体的にどのように処理すればよいかを疑問に思ったプレイヤーもいると思います。正式なカードのプレイ方法は、以下の①~③に示すようになっていますので是非とも覚えておくとよいでしょう!

 

①プレイコストを支払う

②プレイするカードを空いている場を選択してプレイする

③テキストを解決する(カードに「連繋コスト」がある場合は先に支払う)

 

つまり、「チャージにあるかのように使用」できる【戦旗】は①の段階で場から捨て場に置いてプレイコストを確保します。なので、【戦旗】があったゾーンを選択してプレイすることも可能なのです!戦旗でコストを賄えば場が埋まっているから新しくカードが使えない、というわけではないのでご安心あれ!

 

☆いつプレイ・使用するのがいいのか?

【戦旗】は、基本的に手札に来たらすぐにプレイした方が早い段階でコストを賄うことができます。特に、コストの消費が大きく1コストの差が大きいユニオンならば尚更です。

また、チャージと違って場としての扱いになるので《パワード・デストロイヤー》等の破壊系カードの的になったり干渉の邪魔になるのには注意しましょう。もしかしたら1チャージの差が、1ゾーンの差が、ゲームの勝敗を分ける重要なファクターになりかねませんからね。スグ出してスグ使うが無難だと思います!

 

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ただし、例外として《第3名目「プレゼントフォーミー!」》や《メニーメニー・オクサリス》のようにプレイ回数が重要視されたり「設置」であることを参照したりするカードを持っているならばよいタイミングを見計らって使うとよいでしょう。

前者ならば【戦旗】のプレイコストが0であることを利用してプレイ回数の繋ぎにする、後者ならば「設置」であることを利用して参照枚数稼ぎをする、などプレイするタイミングや能力を使用するタイミングは自身の得意な戦法に応じて設定するとゲームを上手く運びやすくなります!

 

☆混色するならとりあえず戦旗?

【戦旗】はUniqueではない0コストのカードかつ固有色を賄ってくれるので、色を混ぜるならば入れておいても決して損しないカードデザインになっています。とりあえず置いておけばチャージに固有色がない事態に陥っても【戦旗】を使用すれば解決してくれますし、純粋に母数が増えるのでチャージをより多く持てると期待できます。混色における安定性の増加に一役買ってくれるカード群なので、出来れば入れたいものです!

 

 

最後に

いかがでしたでしょうか。【戦旗】シリーズはチャージの重要性・ゲームの戦略性の幅を利かせたカードとしてユニオンボーダーの役に立っています。この記事を読んで、開発陣のカードに込めた思いについて感じ取って貰えれば幸いです。今回のような流れで、カードについて解説・考察していきたいと思います!

 

今回はここまで。次回のライジング白石の記事にご期待ください!

ではまた!